2024年4月定例セミナー 「私と中小企業診断士」 小泉保裕さん

2024年4月のKCG定例セミナー講師は、中小企業診断士の小泉保裕(こいずみ やすひろ)さんです。
小泉さんは三谷産業の情報システム事業部に勤務しながら中小企業診断士資格を取得し、様々な活動を行っています。

そもそも中小企業診断士とは何か、小泉さんにとっての中小企業診断士とは何かについて、語っていただきました。

 

中小企業診断士を目指したきっかけは将来への不安

小泉さんは石川県出身。大学進学を機に愛知県常滑市に引っ越します。
大学時代は「一木橋あっちべたこっちべたフェスタ」という焼き物や招き猫を主体としたイベントへ参画し、
様々な人たちと出会いました。

大学卒業後は、三谷産業へ入社し、営業として仕事を始めます。
就職して3年ほど経ったとき、営業として突き抜ける自信がないことに気づきました。
自分の強みが何か欲しいと思い、とある先輩に相談したところ、
「俺、中小企業診断士を受けてるんだ」との答えが返ってきます。

経営全般を学べる資格だということを知り、
「ジェネラリストとして生きていけるかもしれない」「自分の強みになるかもしれない」と取得に向けて勉強を開始しました。

 

中小企業診断士とは

小泉さんが目指し始めた中小企業診断士とはどのような資格なのでしょうか。

中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です。
独占業務はありませんが、専門家を繋ぎながら経営をサポートしています。
現在、約3万人が登録しています。

中小企業診断士になるためには、以下の試験を合格、実務補習の受講が必要となります。

  • 1次試験 7科目(マークシート) 合格率20〜25%
  • 2次試験 4科目(記述)+口述  合格率20%弱
  • 実務補習 15日間以上

2次試験は、1次試験に合格した年とその翌年に受験資格があるなど、細かいルールがいくつかあります。
また、2次試験と実務補習は、養成課程と呼ばれるカリキュラムの受講に代えることができます。

このかなりボリュームのある試験を受験する決意をしたのです。

 

楽しかった受験前半戦

2011年に中小企業診断士試験の勉強を始めた小泉さん。その頃は、関東の営業所に勤めていました。
診断士の勉強は、全てが学びであり勉強が楽しいと感じていました。
1次試験も2年で通過するなど、順調であるかのように見えました。
2次試験の受験資格のあった2013年、2014年と連続で不合格となるなど、

苦難の時期を迎えていきます。

ちょうどその頃、関東での生活に限界を感じ始めていました。
2016年に転勤となり、金沢に戻ってくることになります。
北陸新幹線の開通と同時期でした。

 

再チャレンジに向けて一念発起

12年ぶりに金沢に戻ってきて、その変化に驚きました。

そして、大学時代に出会った方々の10年前とは異なる現状を知り、中小企業として地域で生きていく楽しさ・大変さを感じました。
その中で、地域の中で何かを成し遂げたいという熱い気持ちを持つ方に応えたいという想いが増しました。
そして、大学時代に出会った方々の現状を知り、自分との差に愕然とします。

2017年から再度勉強を再開しますが、新しい発見が少なく、勉強が苦しくなってきています。
また、予備校がない地方では切磋琢磨できる仲間が居らず、モチベーションも保ちにくい状況でした。
さらに、2次試験が難化してきていると感じ、合格が遠のいてしまいました。
今までの自分に追いつくのが精一杯という感じでした。

2021年は1次試験からの再挑戦。
受験を始めた時には無かった、予備校のインターネット学習をフル活用し、
2次試験の勉強も久しぶりに模試を活用するなど、本気で取り組みました。
その甲斐もあって1次試験は合格。しかし、2次試験の壁は破れず。
このとき、家族の支えがあって挑戦できていることを実感し、「もう1回しかない」と自分に言い聞かせました。

2022年は、勇気を出して受験生仲間の輪に勇気を出して飛び込みます。
勉強の楽しさを改めて実感し、成長できました。
合格しなければならないと思えたとのこと。
この年、小泉さんはついに2次試験に合格し、合格発表を確認した職場では思わず声を上げてしまうほど。

中小企業診断士となってからは、今までになかった出会いがあり、世界が広がったとのこと。
感謝を忘れず、日々楽しく過ごすことで、子どもたちに良い背中を見せていきたい、
スキルを磨き、経験を積み、中小企業に寄り添えるようになりたい、
そんな中小企業診断士として、チャレンジし続け、自分の強みを確立し磨き続けていきたい、とのことです。

 

今回は、貸切会議室&ビュッフェ まれ~MARE~で行いました。
定例セミナーのあと、同じ会場でそのまま懇親会が開催され、各所で交流がありました。
その一場面をお伝えいたします。

 

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