2026年5月度KCG定例セミナー「起業からKCGと歩んだ8年」 行政書士法人スマイル 出見世雅之さん

5月のKCG定例セミナーの講師は、行政書士法人スマイルの出見世雅之(でみせ まさゆき)さんです。

プロ格闘家としてリングに立った経験を持ち、会社員時代の葛藤を経て、いまは行政書士として活動する出見世さん。
その歩みをたどると、まっすぐに前進してきたというより、迷ったり、悩んだり、遠回りしたりしながら、自分の形をつくってきた人なのだと感じました。
今回のセミナーでも、そうした人生の流れが、気負いのない言葉で率直に語られました。

珍しい名前と、少年時代から続くまっすぐさ

出見世さんは、行政書士法人スマイルの代表として活動しています。法人ではありますが、実際には一人で動かしている事務所です。
「出見世」という苗字はかなり珍しいそうで、その話だけでも場が少し和みます。
名前のインパクトもあって、最初から自然と印象に残ります。

子どもの頃は、いわゆるわんぱく坊主。先生に叱られることも多く、じっとしているより体を動かすほうが好きだったといいます。
小学校から柔道に親しみ、その後もずっと「強さ」や「勝負の世界」にひかれてきました。
プロレスラーへの憧れを持っていたという話も、出見世さんらしい原点です。

格闘技の経験が、その後の土台になった

高校ではレスリングに打ち込み、大学にもスポーツ推薦で進学しました。
学生時代は、勉強よりも自分の好きなことにエネルギーが向くタイプだったようです。
その延長線上にあったのが、格闘技の世界。

やがて総合格闘技に本気で取り組み、東京で仕事をしながら練習を重ね、プロ格闘家としてリングに立つことになります。
後楽園ホールで入場曲が流れ、自分の名前がコールされるーーー
その瞬間は、いま振り返っても特別な記憶として残っているそうです。

こうして書くと華やかに見えますが、ご本人の語り口は意外と淡々としています。
自分の経歴を必要以上に大きく見せる感じがなく、少し笑いも交えながら話されるので、その距離感がちょうどいいのです。
格闘技に本気で向き合った時間は、結果だけでなく、「やると決めて動くこと」の大切さを身体で覚えた時期だったのかもしれません。

悔しさをきっかけに、勉強へ向かった時期

東京から石川県に戻ってからは、フィットネスクラブに勤務しました。
会社員として働くなかで、このまま安定した生活を築いていけるのではないかという思いもあったようです。
一方で、仕事や評価をめぐって、思うようにいかない場面も少なくありませんでした。

後輩に先を越される経験が続くなかで、出見世さんのなかには悔しさがたまっていきます。
その気持ちが、行政書士試験への挑戦につながりました。
最初から理想的な志があったというより、「見返したい」という感情も出発点にあったと率直に話していたのが印象的でした。

それまで勉強に強い自信があったわけではないからこそ、机に向かい続けるのは簡単ではなかったはずです。
それでもテキストや問題集を繰り返し、合格をつかみ取ります。
格好のいい話だけではなく、未熟だった自分も含めて言葉にしていたからこそ、この時期の話には妙な説得力がありました。

独立後の苦しい時期と、KCGとの出会い

行政書士資格を取得した後、出見世さんは独立の道に進みました。
ただ、独立すればすぐに仕事が軌道に乗るわけではありません。
経験も実績も十分ではないなかで、自分の名前で仕事をしていく難しさに向き合うことになります。
先の見えない、なかなかしんどい時期でした。

そんな中でも、ホームページを作り、ブログを書き、自分なりの発信を続けていきます。
すぐに結果が出るわけではなくても、やれることを積み重ねていくしかなかったのだと思います。
その流れの中で、大きな転機になったのがKCGとの出会いでした。

最初にKCGへ参加したとき、周囲の経営者がみんな立派に見えて、自分がこの場にいていいのかと感じたそうです。
でも、そこで温かく迎えられ、少しずつ場に慣れ、人とのつながりができていきました。
例会に継続して参加し、質問し、学びを持ち帰る。その積み重ねが、仕事にも考え方にも少しずつ影響していきます。

KCGは、単に経営の知識を得るだけの場ではなく、人との関わりの中で自分の立ち位置を見つけていく場でもあります。
出見世さんにとっても、独立後の不安定な時期を支える大きな存在だったことがよく伝わってきました。
一人で頑張るだけでは前に進みにくいとき、こういう場があることの意味をあらためて感じます。

 

挑戦したい人の相談相手でありたいという思い

現在、出見世さんが掲げている理念は、「チャレンジしたい人の最高の相談相手になる」というものです。
この言葉には、これまでの経験がそのまま詰まっているように思えます。
やりたいことがあっても動けない感覚や、迷いながら決めるしんどさを、自分の体験としてわかっているからです。

だからこそ、ただ前向きな言葉を並べるのではなく、不安やためらいを含めて相手に寄り添おうとする姿勢につながっているのでしょう。
行政書士として、とくに会社設立の仕事に強い思いを持っているのも、これから何かを始めようとする人に近い距離で関わりたいからなのだと思います。

格闘技に打ち込んだ時期、会社員として葛藤した時期、勉強に向き合った時期、独立して苦労した時期。
その全部がつながって、いまの出見世さんの人生観ができています。
今回の話を聞いていると、順調な人生よりも、むしろ回り道のほうが人を深くするのかもしれないと思わされます。
そんなことを考えさせられるセミナーでした。

 

懇親会

今回も、定例会後に懇親会を行いました。その一幕をお伝えいたします。

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