2023年10月のKCG定例セミナー講師は、Sun label 株式会社 代表の守部和孝（もりべ　かずたか）さんです。
守部さんは、SNSの活用・運用代行やYouTube制作・運営・管理、Webサイトの制作・運用といった、主にIT関連の支援を行っています。

今回は、SNS運用の裏側、そして小規模事業者におけるマネジメントについてお話しいただきました。

プロのSNS運用方法

SNSを運用するにあたって、覚えてほしいことは3つ。

1. 仮説を立てる
2. お客さんの気持ちと変化
3. ポジティブに解決

例えば、ターゲットを決めて、そのターゲットがどのような動きをするか考えてみることです。
集客のためにSNSを運用しよう、と思い立って、いきなりツールを選定するのはあまり良いとは言えません。
自分たち（店など）が、お客さんからネット上でどのように探されて、そこから得た情報から次は何を探しに行くのか。
そういうお客さんの動きを読んで、その動きに合わせてSNSを運用していく、というのがプロの運用方法です。

いわゆる、購買行動プロセス、態度変容性、カスタマージャーニー、といった言葉が、
自分たちにとっては具体的にどういう客さんの道筋や行動・考え方の変化になるのか、それをよく考えることが重要です。

例えば、「Instagramをやってみたけど、集客に繋がらなかった。じゃあ、次はTwitterをやってみよう。」ということではなく、
Instagramの運用方法のどこがお客さんの行動と合わなかったのか、他のSNSなら可能なのか、ということを仮説を立てて、検証していくことがプロの方法です。

では、具体的にどうやって仮説を立てていくのでしょうか。
本から情報収集をする、というのが一つの方法です。
しかし、SNSの変化は激しく、状況が変化してから本が出版される頃には、さらに状況が変わっていることも珍しくありません。
SNSの方法はSNSで得ていくのが、ある意味定石と言えます。
例えば、美容などは人気のある分野であり、このような人気のある分野で生み出された運用ノウハウが、最新とされています。
このようなノウハウを他の分野にも当てはめてして、仮説を立てていくことができます。

現在、SNSはYouTubeとTikTokだけが伸びていて、それ以外は下降気味。
これから始めるなら、どちらかはやっておいた方が良さそうです。
守部さん自身も、YouTubeチャンネルを立ち上げ、自ら出演しています。
YouTubeで収入を得るというよりも、自分が狙っているようなターゲットに届いて、集客に繋げたいという考えです。

小規模事業者のマネジメント

守部さん自身が小規模事業者としてこだわっているマネジメント方法についてもお話しいただきました。

こだわり1: 変動費
守部さんはなるべく固定費を発生させないように、会社の運営を行っています。
これは、売上が少なくなっても赤字に転落する可能性を低くするためです。
全てが変動費であれば、売上が０でも費用も０になります。

こだわり2: 人材と人財
人材はhuman resource、人財はhuman capitalである、とすると、
守部さんは人材=human resourceを優先したいと考えています。
というのも、さまざまな仕事をマニュアルに落とし込むことで、
より仕事の品質を一定に保ちやすく、なおかつ比較的安価にすることができるためです。

こだわり3: 理念
理念を掲げることで、自分がやりたいことにある程度沿って仕事をしてくれるようになります。
守部さんが掲げる理念は、「地域に力を　若者にチャンスを」。
地域から仕事をもらい、若者へつなぎ、育てる、そんな仕事をしたいと考えています。

この他にも多くのこだわりをもち、小規模事業者としてのマネジメントを実践しています。

これからやりたいこと

守部さんは、これからやっていきたいことをいくつか紹介してくれました。
例えば、売上の方向性。100万円を1回上げることよりも、1万円のサブスクをとっていきたい。
他にも、インフルエンサーとのコラボ企画を複数立ち上げていきたいとのことでした。

これからも守部さんの動きから目が離せませんね。

名刺交換会と懇親会

今回は、定例会後に会場での名刺交換会が行われました。
最近は、きちんと時間をとって行うことはほとんど無かったため、新鮮に感じた方も多かったでしょう。

会場を移して、懇親会が行われました。
大いに盛り上がりましたが、一部の参加者は2次会にも参加したようです。