今回の講師は、遠州流師範 坂井 宗民さん。「茶道と経営」というテーマで、お話をして頂きました。
坂井さんは、20才で就職し退職後海外留学を経て結婚され、その後、接客アドバイザーやコーチング、リーダーシップ、を学んだそうです。現在の遠州流師範のお茶の技術は金沢に嫁ぐ際に学んだそうです。
そして、セミナーの中のお話では、主に大きく
1.千利休の「茶の湯七則と現代ビジネスの共通点」
2.茶室から経営者に必要な資質を考える
3.現代にも残る茶道の教え
という3つのテーマに沿ってお話をされていました。
茶の湯は元は、男性のみの世界であり、ルーツを辿ると帝王学から来ています。
1つ目のお話では、茶の湯の七則であるお互いに気を配り、尊重しあう「相手をもてなす心」が大切であり、それが相互の理解を生みビジネスや政治を円滑にすすめるためのものであるという茶とビジネスを融合させたお話でした。
2つ目のお話では、経営者に必要な気質、つまりリーダーシップのお話であり、易経から来る龍の成長のお話、潜龍(冬)見龍(春)躍龍(夏)亢龍(秋)リーダーの成長に例え、冬の時代にいかに諦めずに直向きに努力するか、その努力がいずれ夏になり大きな龍に飛躍していくかというビジネスでも志を大切にする事をお話されていました。
3つ目のお話では、茶道の部屋を例えに相手を気遣う内容がありました。驚く事に下座は一番末席の人間が座るものではなく、一番気遣いを行える人物を配置するといった少し現代とは違う解釈のものもありました。理由は、気遣いができる人物を配置する事によって茶会を円滑に行うという事です。確かに、末席は一番出口に近く、全体を見渡してその場にあったもてなしを提供していないと全体が円滑にいかないと思います。その辺りは皆様もご経験があるのではないでしょうか。
時に、受講者を巻き込み一体となったセミナーは、まさに坂井氏のもてなしの心を体現したセミナーであったと思います。坂井さんの着物もとても美しく会場も朗らかな雰囲気に包まれていました。坂井さんありがとうございました!
2次会は、カフェ・アルコ・メルカートにて行われました。皆様坂井さんを囲み2次会も盛り上がったそうです。
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